デンマーク人の夫婦と家庭運営について


北欧デンマーク通信

 

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

 

こんにちは!デンマーク公認ガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。

 

デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

 

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、小学校5年生と、2年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った2歳の女子1人と、日本人の私がいます。

 

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

 

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デンマーク人の夫婦と家庭運営について

 

デンマーク人男性は、日本人男性のように、一家のために自分が家計を担うという気概というか文化が薄いので、奥さんもご主人と二人三脚で家計を支えることが求められます。

 

旦那さんももしかしたら仕事ぶりが悪かったわけでなくても組織全体の決定による突然集団解雇に合うかもしれないので、そんな時は失業保険組合に入っていれば2年間は基準を満たしていれば給付金がもらえて再就職のための教育や支援が受けられるとはいえ、女性も職業をもっていないと、家計が不安定になるという考え方が、デンマークでは男性の側にも女性の側にもあります。

 

実際に、夫婦で働いていないと収入は半分となるので、それでは家計が成り立たないという家庭の事情もあります。

 

私は常々、御本人がそんなものだと思って育ってきて自覚していない場合も多いかと思いますが、日本人男性ほど、実は、奥様を大切にしている、奥様の内助の功を評価している人はいないのではないかと思っています。つまりご自身が稼いできたお金をすっかり奥様に預けて家計管理担当になってもらい、ご自身はその奥様から割当てられたお小遣いをやりくりしているというのは、よほどの信頼がないとできないことだと思います。

 

旦那さんに大黒柱になって自分も子供も守ってもらおうなんて思っていると、北欧ではショックを受けるケースが多いと思います。かつての私も、正直結婚前にはお金をどうすることになるのかということなど考えたこともなかったので、びっくりしました。北欧では、夫婦はどちらかが守る存在ではなく、二人三脚で一緒に走っていく同志という位置づけなのだと学びました。

 

今では、私は日本人ですのであるべき家庭の姿のようなものが想像していたのと少し違うということで味気ない気もしますが、精神的にも自立する良い機会だったとは思います。

 

欧米の男性はファーストレディーの精神で、ドアを開けてくれるとか言われていますが、私は、そんなことは実はどうでもいいことで、表面的な、見せかけの配慮だと思うのです。ドアなんて手がふさがっていなければ女性が開けてもなんてことないことですが、旦那さんは家に入っている奥様に生活費は渡すかもしれませんが、お財布のすべてを預けるという人はほとんどいないだろうと思われるからです。女性も自分で収入の術がないと、旦那さんに説明して納得してもらって生活のために使える額よりも自分の自由になるお金が得られないのです。

 

日本で旦那さんのお給料の口座に自由にアクセスができたり、その口座に連動しているクレジットカードで自由にお買い物やお友達とランチができたりするのは普通のことですが、日本を出ると、それは決して普通のことではないことが多く、日本の男性は、自覚してなさっているか、またはそういうものだと思って育たれたので当然のことと思っていらっしゃるかはわかりませんが、パートナーの女性を心から信頼しているということなのだなと気がつきました。

 

日本人女性に比べて日本人男性は日本以外の場所で日本人以外のパートナーと結婚しているという例が少ないと思うのですが、こうしたパートナーの女性を心から信頼しているという、素晴らしい一面は、まだ国際的に全く認知されていなくて、日本人男性のグローバル・マーケティングは、全く未開拓の分野なんだなと思ったりしています。

 

ただ、もちろん、やはり女性も男性も一人ひとりがいざとなったら経済的に自立できる、しているという自覚や準備は重要なことだとも思うのと、日本の女性はご主人様の口座に自由にアクセスできるからといってお一人の決断ですべてを自由にできるわけではないのではないかとも思いますし、籠の鳥の様に感じていらっしゃる女性もいるかもしれませんので、時間やお金の自由の定義や、夫婦の在り方には、国や文化や個人の考え方によって、様々なものがあると申し上げるにとどめたほうがいいのかもしれないと思います。

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北欧デンマーク通信

 

北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

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2003年からデンマークに在住の公認ガイド・通訳・コーディネーター&主婦で3人の母親の、

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