日本の少子化とデンマーク人の子供に対する姿勢


北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは!デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。

デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、小学校5年生と、2年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入ったもうすぐ2歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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日本の少子化とデンマーク人の子供に対する姿勢

私はよく私のように名字が横文字の人が、何とかのいい国(その人が住んでいる国)と何とかの良くない日本、といった本に嫌悪感を感じます。本を売るには人の目を引いてなんだろうと手に取ってもらえて引いては買ってもらいやすくていいのでしょうが、2極に分けられる程単純なことは少ないですし、何とかのいい国と比較して悪く言う程、日本はできない国ではないと思うからです。

私は日本を離れてから、日本人が誰から教えられたというわけでもなしに、電車に乗って席に座っていて、誰かが近づいたらサッと腰を少し上げて寄って、その人が座れる空間を作ったり、といった、日本人が自覚すらしていないままにできる周囲への配慮に感激したりします。

デンマークでは、誰も悪気はないですが、3人まで座れる電車の椅子の真ん中に、若者が土どかんと長い足を向かい合わせになっている椅子の下まで伸ばしていて、向かい合わせの椅子も足をどけてもらわねば座りにくくなっており、実質上6人分の席が占領されているといったことが普通にあります。もちろん、声をかけて座らせてもらえませんかといえば、もともと何も悪気もないので、ニコッとして足をどけてくれたり、脇に寄ってくれたりするのですが、声をかけないと、座りたいという意思を示していないので、座りたかったら言ってくるはずだから座りたくないんだろう、だから足も座る位置も直す需要が発生していないと無意識のうちに判断されて、何も起こりません。

従って、私は日本に帰省すると、日本人のコミュケーション能力の高さと、意識がいかに洗練されているかに改めて驚くとともに、感激します。声をかけてお願いしなくても、お願いしたかったこと以上の反応をいただける国なんて、日本くらいなのではないでしょうか?

しかし、そんな日本大好きで日本礼賛の私も、思いやりの国日本の、頼まなくても察していただける配慮の文化に感激すると同時に、少子化で日本は大変と聞く中で、確かに、小さい子供連れの親には、配慮の国日本は厳しいなと思うことがあります。

特に東京などの大都会では人口密度が高いので一人が大声を出したときに影響を受ける人の数が物理的に多いということで、当然かも知れないのですが、日本の常識では、子供が叫んだり駄々をこねたり泣いたりすると、親が、周りの人に申し訳ないという姿勢を見せないと非常識と思われると思うのです。私の両親も、幼児の孫が公共の場で泣き出すと、周りに迷惑だからと大変に慌てて、なんとか大至急黙らせなさいと一大大騒ぎになります。

が、親が泣くのをやめなさいといっても、小さな子供はなかなか親の言う通りにはならないのが実状です。

そこで、日本が少子化で困るという事態に陥っているのでしたら、もちろん子供に公共の場所では病気のお年寄りや仕事で忙しく疲れている方などがいらして、大声を出されると辛い方もいて、公共の場はみんなで共有して使うものだから、周りの人に迷惑をかけることをしてはいけないと教えることも重要ですが、そういった論理がまだ理解できない小さい子に関しては、その子がたまたま疲れていたり、言いたいことが親に伝わらなかったり、伝わっても今はしてあげられることではなかったりしたために、子供が駄々をこねたり、大声を出しても、そんなこともあるよね、私達も小さい時はそういうこともしたかもしれないな、というオーラを、周りの人が出してあげたらいいのではないかと思います。

デンマークでは、もちろんその子供の状態や、程度と場合にもよりますが、子供のことで大人が目くじらを立てたりすることの方が、大人げない、あまり美しい態度とは見られない傾向があります。

少子化で日本は先細ることが心配されているかと思いますが、日本の将来にとって子供が増えることが大切なのでしたら、(もちろん我儘でどうしようもない子供を増やせという意味ではなく、)小さい子がたまには駄々をこねるといった、子供らしい振る舞いをしても、みんなそうだったよねとあたたかく見守ってあげたり、困っているお母さんを助けてあげたりする社会になったらいいのではないかと思います。

もちろん、以前雑誌の投稿でそんなお母さんがいると知ってびっくりしたのですが、お母さんの方も、公共の場でお話をしてきてくれた方がいらしたら、親が知らない方であったとしても、うちの子に触らないで下さいとか、ほっておいてくださいといった拒絶的な態度は取らないでということが条件だと思います。

私は一人の親として、知らない人までもが自分の子に優しく話しかけてきて下さった時には、子供が家族や保育園など知っている場所の外の社会があたたかいものであると感じる機会となるので、大変に有り難いと思っています。

子供に関しては、日本的な内と外の垣根が低くなって、子供は社会の宝、子供は社会みんなで愛して育てていくといった空気ができたらいいのになと思います。

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北欧デンマーク通信 

北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

国民みな共働きでライフワークバランス重視の考え方、生き方の、実際どうなの?を、

2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター&主婦で3人の母親の、

ウィンザー庸子がお伝えします。

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