北欧デンマークでコロナロックダウン後の段階的な社会の再開開始
北欧デンマーク通信
デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について
こんにちは!デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。
北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。
デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。
我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、小学校5年生と、2年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った2歳の女子1人と、日本人の私がいます。
そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。
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北欧デンマークでコロナロックダウン後の段階的な社会の再開開始
本日2020年4月15日、3月11日の首相の記者会見から1か月余りロックダウンをしていたデンマークでは、保育園と小学校5年生までが再開され、社会の注意深く段階的な再開が始められました。
首相は、コロナ感染者の増加が緩やかなままにとどまっており、重症患者数もICUの対応可能人数を一貫して下回っているということで、医療体制の崩壊が起きていないことから、まず小さな子供がいる家庭の大人が落ち着いて仕事ができるよう、経済の再活性化も目指す必要があるということで、小学校5年生までの保育園と学校を再開することを決めました。
デンマークでは大人は皆家事育児以外の仕事を持っているので、お父さんが在宅勤務をしている間お母さんが子供の面倒や家庭学習を見てお父さんの仕事の邪魔しないようにするという役割分担ができず、お父さんもお母さんも交代で仕事と育児や家庭学習をしていて、実質的に仕事はあまりはかどらないでいたようです。
私は、日本からのお客様が来られなくなって私はほとんど仕事がなくなってしまったわけですが、かろうじて残った仕事や、今後変化するコロナ後の環境に対応できるような何か新しい仕事を考えることも、全然はかどらない、焦りばかりが募る1ヶ月でした。。。
午前中はすぐにエスケープしようとする次男に家庭学習課題をさせ、長男の質問に答えたり宿題の写真を撮ってアップロードして、お兄ちゃん達の家庭学習がやっと終わったら幼児の娘を外遊びに連れて行って帰ったら昼食を食べて娘をお昼寝させると、午後の半分まで終わっているという状態だったので、ご自身もお母さんである首相の言葉を聞いて、デンマーク中の小さな子供がいる家庭は同じ思いだったのか、とちょっと安心しました。
ただし公的機関は未だ閉鎖、国境は少なくとも5月10日まで封鎖、大規模なイベントは7月末まで禁止という規則は継続されています。
国際的にも有名な若者のロックの祭典であるロスキレフェスティバルは、毎年デンマークのコペンハーゲンから車で30-40分のロスキレという古都で行われ、デンマークのほとんど?の若者が一回はその期間ロスキレで野宿をして深酒した経験があるという通過儀礼のような行事ですが、今年は既に中止が決定しています。
学校では、本日の再開に際して、各学年毎に登校する時間をずらし、各クラス毎に入口を分け、休み時間は自分のクラスの生徒とのみ遊び、悪天候の日を除き、できるだけ外で授業を受けるという決まりが設けられました。
また、保育園では、送りとお迎えは園庭で行い、保護者は保育園の建物には入らないことにもなり、できるだけ多くの時間を外遊びして過ごすということになりました。
今朝、いつも愛情深く接して下さっていた先生に1か月ぶりに会えて、嬉しさのあまり朝先生に抱き着こうとした娘は、離れていなければならないということで触ってもらえませんでした。2歳の幼児にコロナのせいで先生は抱っこしてあげられないという状況を理解することは難しく、気の毒でしたが、先生は変わっていないけれど、痛い痛いにならないように、家族以外はあまり触れなくなってしまったということを説明しなくてはなりません。
コロナ前とは異なる対応が必要となり、慣れるまで落ち着かない日が続くと思われますが、永遠にロックダウンするわけにもいきませんので、徐々にこの新しい生活に適応していかねばなりません。
実はお隣のスウェーデンは現時点まで、また後に方向転換したようですが初期のイギリスも、デンマークを含む他の欧州諸国とは異なり、人々の常識と判断に委ねるとして、ロックダウンのような政府主導の閉鎖や封鎖を行っていません。
これは、ウイルスの収束は、人口の60-70%が罹患して免疫を付けることによって起こるという集団免疫の考えに基づくもので、確かにその通りには違いないのですが、一気に重症患者が増加して医療機関が対応不能になるという懸念を持つ、デンマークを初めとする他の欧州諸国は、罹患の速度が緩やかなものとなり、重症患者に対応できるスピードで集団免疫を付けられるようにと、ロックダウンをしたのでした。
コロナ後の社会も今のようにオンラインや在宅の傾向が進んでいくようにも思いますが、人々は本能的に、また人に物理的に接したり、移動したりすることを求めるようになるような気もしています。
ロックダウンが徐々に開けていくデンマークが、そしてコロナを克服した時の世界が、コロナ前の生活を取り戻そうとするのか、またはコロナ前には永久に戻らずに、新しい社会の在り方、人との接し方を模索していくのか、自分の意識と行動だけが遅れてしまわないよう注視して、その変化する環境の中で自分はどのようにしたら仕事を得ることができるのかということを常に考えていかねばならないなと思います。
デンマーク保健庁のコロナに関する統計とグラフ
https://www.sst.dk/da/corona/tal-og-overvaagning
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北欧デンマーク通信
北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。
国民みな共働きでワークライフバランス重視の考え方、生き方の、実際どうなの?を、
2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター&主婦で3人の母親の、
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