デンマークで、コロナ検査施設がない島の夏の観光シーズンの行方
北欧デンマーク通信
デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について
こんにちは!デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。
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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。
我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。
そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。
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デンマークで、コロナ検査施設がない島の夏の観光シーズンの行方
デンマークには小さな島が26あり、通常夏には、海辺のホテルやカフェに多くの観光客が訪れます。
現在デンマークでは、段階的に社会が再開されてきており、コロナワクチンを接種した、コロナに罹患して回復した、または72時間以内にコロナ検査を受け陰性だったことを証明するコロナパスを提示することを利用の条件として、2021年4月6日には美容院やマッサージサロン、自動車教習所が再開され、4月21日からは、これまでテイクアウト営業のみ許可されていたレストランで、屋外席での飲食の提供が許可されました。
コロナ検査所もあちこちにでき、オンラインで予約をして、気軽に無料でコロナ検査が受けられるようになっています。
しかし現時点では、小さな島々で、結果がすぐにわかるコロナの抗原検査を受けることはできません。従って、小島に滞在する間は、コロナに罹患して回復したか、コロナワクチンを接種していなければ、レストランやバーへの入場に要請されるコロナパスの提示ができません。
観光客は、本島でコロナ検査を受けてから小島に渡り、有効期限の72時間が切れる3日後にはコロナパスを取得する為にまたフェリーで本島に戻る必要が生じます。
小島の一つ、夏には1日6千人の観光客が訪れるアンホルト島では、一人の家庭医が診療所でPCR検査を行っていますが、結果がすぐにわかる抗原検査は行われていません。アンホルト季節性事業協会会長で、自身もアンホルト島の海岸でバーを営むヤコブ・ガーデ氏は懸念を抱いています。
「夏に観光客が島に来て下さる場合、本島で受けた検査結果の有効期限は3日後に切れてしまいます。そうしたら、その後はレストランやバーやカフェに入れずに、自分達の別荘やテントの中でずっと過ごさねばならなくなります。」
エンネレーヴェ旅館を経営するマリアンネ・ブロダーセン氏も、観光シーズンを迎えるに当たり、懸念を抱いています。
「観光業を営む私たちにとっても、島に来て下さる観光客の方々にとっても難しい状況です。本島のホーセンスに行ってコロナ検査を受けるには、片道1時間かけてフェリーで往復しなくてはならないのですから。この島でコロナ検査が受けられないというのは、不公平な状況だと思います。」
夏には、観光客だけでなく、若者も、レストランなどで仕事をする為に島に渡ってきます。現在、就労する人は、1週間に1度コロナ検査を受けることが推奨されています。
上述のヤコブ氏は、夏に小島の飲食業で働く若者にとっても、多くの人に接触することになるので、難しい状況だろうと述べます。
「私達の従業員は、25-30歳の若者です。夏までにコロナワクチン接種の順番は彼らまで回ってこないでしょう。接客業をしながら、コロナの感染源になるわけにはいきません。私達のお客様に移すわけにはいきませんし、もし感染が発生したら、私達の事業としては非常に運の悪いタイミングで、夏の書き入れ時に休業しなくてはならなくなります。」
デンマーク小島連盟会長であり、自身もオモウー島に住むドーテ・ウィンザー氏も、こうした懸念事項を共有しています。
「コロナ検査を受けに本島まで出ていくのは面倒くさいと感じて、家にいることにした観光客が、小島のレストランでお金を使わなくなることを懸念しています。そうなると、小島の経済にとって壊滅的な打撃となります。最悪の事態としては、観光客が集まる場所が、お客は来ないと見て休業してしまうことです。」
上述のヤコブ・ガーデ氏は、アンホルトを管轄するユトランド中部県とノアデュアス市に掛け合って、島内にも検査所を設置してもらえるよう嘆願しています。
デンマークのコロナワクチン接種計画に遅れが生じ、もし夏までに50歳以上の接種が終わっていなかったら、観光客が3日後にコロナパスを提示できるよう、検査所が必要になると考える為です。
ユトランド中部県のペア・サブロ・ニールセン医局長は、コロナ検査所の配置は、県と患者安全庁と、県内の市が参加する、週1回の会議で決定されると述べます。
「次の数週間の計画を立て、その後日々進捗状況を注視していきます。特に現在、コロナ検査システムに非常に大きな圧力がかかっています。」
まだ最盛期までに小島にコロナ検査施設ができるかは決まっていません。その時の全国的なコロナ検査計画如何に寄ることとなる為です。
「もし全員がそれまでにワクチン接種を終えていれば、コロナ検査はそれほど必要とはされなくなるでしょう。まだそこまで接種が終わっていなければ、計画が必要となります。その際には、患者安全庁と、各市との協働が必要となります。」
アンホルト島のエンネレーヴェの住民協会は既に、この件に関してデンマーク小島連盟に照会を求めました。上述のドーテ・ウィンザー会長は、全国の小島から同様の懸念が寄せられていると述べます。
その為、ドーテ氏は、この問題を国会議員に問い合わせています。イースター休暇後からは、小島に観光客がたくさんやって来るからです。
「将来的にコロナ規制は何を意味していくのでしょうか。小島ではコロナ検査が受けられないという問題に私達は直面しています。これに関して国会議員と話をする予定です。」
上述のエンネレーヴェ旅館経営者マリアンネ氏は、コロナ検査所が島に設置されることを期待していますが、もしそれが叶わない場合には、別の案があると言います。
「もちろん、島内で検査ができることを願っています。または、代替案としては、フェリーが出航する本島の街スナプトゥンまたはフェリーの船内で受けられるようにできないでしょうか。そうすれば、多くの問題を解決することが出来ます。」
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北欧デンマーク通信
北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。
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